国立研究開発法人物質・材料研究機構
量子デバイスの新たな可能性、電子半透鏡デバイス

国立研究開発法人物質・材料研究機構
量子デバイスの新たな可能性、電子半透鏡デバイス
本発明は電子半透鏡デバイスに関するもので、光に対する半透明鏡(ハーフミラー)に相当する機能を電子に対して提供します。伝導電子に関する原子スケールのポテンシャル散乱に伴う位相シフトを利用し、電子が単一の表面点欠陥が誘起するポテンシャルにより散乱される際の位相シフトの入射エネルギー依存性を明らかにしました。この結果、表面点欠陥は、それが誘起するポテンシャルによる散乱によりサブバンド状態中の電子にとって「位相操作手段」として働くことが確認されました。それにより、新規な量子デバイスである電子半透鏡デバイスを提供することが可能となりました。
つまりは、高いスケーラビリティと簡潔な構造を持つ、電子の位相操作システムを提供
AIによる特許活用案
おすすめ業界 電子機器製造業コンピュータ科学量子コンピューティング
- 量子コンピュータの高速化
- 電子デバイスの小型化
- 量子暗号通信のセキュリティ強化
この電子半透鏡デバイスは、量子コンピュータの高速化に役立つと考えられます。量子コンピュータは量子ビットの重ね合わせ状態を利用して複数の計算を同時に行うことが可能ですが、位相操作が必要な場面が多々あります。この発明により、高速で精密な位相操作が可能となり、量子コンピュータの性能向上に寄与すると考えられます。
この発明により、電子デバイスの小型化が可能になると考えられます。原子スケールのポテンシャル散乱に伴う位相シフトを利用することで、従来よりも小型のデバイスで電子の位相操作が可能となります。これにより、よりコンパクトな電子デバイスの開発が可能となります。
この発明は量子暗号通信のセキュリティを強化するためにも利用することができます。量子暗号通信では、量子の重ね合わせ状態とエンタングルメントを利用して情報を伝送しますが、この過程で位相操作が必要となります。この発明により、より精密な位相操作が可能となり、通信のセキュリティを強化することができます。
活用条件
- サブスク
- 譲渡
- ライセンス
商品化・サービス化 実証実験 サンプル・プロトタイプ
特許評価書
- 権利概要
出願番号 | 特願2014-184038 |
発明の名称 | 電子半透鏡デバイス |
出願人/権利者 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
公開番号 | 特開2016-058566 |
登録番号 | 特許第0006331903号 |
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