【国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所】非接触で高精度な塗膜厚測定システム
【国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所】
非接触で高精度な塗膜厚測定システム
光の反射と散乱を利用した非接触の塗膜厚計測技術。高精度かつ面的な計測を可能にし、製造業や品質管理において塗膜厚のモニタリングを革新します。
本発明は、非接触で高精度に塗膜厚を計測する方法およびシステムに関するものです。従来の接触式や一部の非接触式の測定方法は、精度や作業効率に課題がありました。本発明は、画像解析を用いた新しいアプローチでこれらの課題を解決します。
主な構成要素と機能
- パラメータ決定ステップ(S1):
- 塗料の膜厚を変えて塗った試験片に光を照射し、塗膜の散乱係数(S)と吸収係数(K)を推定・決定します。
- 膜厚推定式導出ステップ(S2):
- 散乱係数と吸収係数を基に、Kubelka-Munk理論に基づいた塗膜の反射光強度(R(T))と膜厚(T)の関係式を導出します。
- 画像取得ステップ(S3):
- 計測対象物に塗った塗膜に対して光を照射し、反射光を画像として取得します。
- 塗膜厚計算ステップ(S4):
- 取得した画像から反射光強度を求め、導出した膜厚推定式を適用して塗膜厚を計算します。
- 塗膜厚提供ステップ(S5):
- 計算された塗膜厚をユーザーに提供します。
動作原理
本システムは、試験片の塗膜厚を変えて測定することで、光の散乱と吸収の特性を決定します。これにより、対象物に照射した光の反射光強度を画像として取得し、塗膜の厚さを高精度に推定します。これにより、接触なしで面的に膜厚を計測することが可能です。
AIによる特許活用案
おすすめ自動車製造航空宇宙産業建築・土木
- 自動車の塗装品質管理
- 航空機の表面検査
- 建築物の防水・防錆管理
自動車製造ラインでの塗装工程において、非接触で塗膜厚を高精度に計測し、品質を確保します。
航空機の塗装面や保護膜の厚さを非接触で測定し、安全性と耐久性を評価します。
建築物の塗膜の厚さを測定することで、防水・防錆性能の評価とメンテナンスを効率化します。
活用条件
- サブスク
- 譲渡
- ライセンス
商品化・サービス化 実証実験 サンプル・プロトタイプ
特許評価書
- 権利概要
出願番号 | 特願2021-138655 |
出願日 | 2021/08/27 |
発明の名称 | 画像による塗膜厚計測方法、塗膜厚計測プログラム、及び塗膜厚計測システム |
出願人/権利者 | 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 |
公開番号 | 特開2023-032 |
特許取得国: JP
- サブスク
- 譲渡
- ライセンス
準備中です
#弁理士コメント
この特許は、非接触かつ高精度な塗膜厚計測を実現するための革新的な方法とシステムを提供しています。光の反射と散乱を利用した計測技術は、製造業や品質管理において大きな価値を持ち、効率と精度の向上に貢献します。