本特許（JP 2023-009562 A）は、撮像系の解像性能を示すMTF（Modulation Transfer Function）を高精度に算出するための測定装置に関するものです。従来、MTF測定ではROI（測定領域）の設定やエッジ方向の判定を手動で行うことが多く、解析軸の誤差や人為的なばらつきが精度低下の要因となっていました。本発明の**MTF測定装置（1）は、撮像系（2）で取得したチャート画像（CH）から、ROI画像を抽出するROI画像抽出手段（13）を備え、さらにエッジの傾きを検出する手段（14）によって方向を自動認識します。その後、ROI内の画素をエッジに垂直な軸に沿って投影するためのビン幅算出手段（150）および投影位置対応付け手段（151）**が、画素位置とビン位置を対応付け、**エッジプロファイル生成手段（17）**でエッジプロファイルを形成。最後に、**周波数特性算出手段（18）**がこのプロファイルを解析してMTFを導出します。これにより、ROI選定誤差や軸ズレを排除し、高精度かつ再現性の高いレンズ評価を可能にする技術です。

つまりは、撮像画像からエッジ方向を自動検出し、垂直投影軸を算出。人為的誤差を排除して、レンズや撮像系のMTF（Modulation Transfer Function）を正確に求めるニコンの光学評価技術です。