本特許は、ばねバランス機構におけるコーンプーリーの製造方法に関するものです。従来の技術では、積分演算による設計手法に制限があり、自由な輪郭（形状）の設計や、実際に生じる三次元的な位置関係の変動に応じた修正指針を示すことが困難でした。本発明では、ばねバランス機構が満たすべきエネルギー保存則および回転トルク釣り合い則を基盤とし、重量Wの垂直荷重の移動距離S、それに対応するばねの伸びξL、回転トルク半径比Pという三変数からなる骨格データの組を取得。この骨格データを修正指針として用いることで、実際の設計で発生する三次元位置関係の変動に基づいた修正が可能になります。さらに、この方法は積分演算の制約を受けないため、コーンプーリーの輪郭を自由に設定でき、結果としてバランス性能の向上や設計自由度の拡大を実現します。これにより、産業機械や搬送装置に用いられるばねバランス機構の性能を飛躍的に向上させる技術です。

つまりは、従来は積分演算の制約で困難だった自由な形状設計を、エネルギー保存則とトルク釣り合い則に基づく骨格データ処理で実現。三次元変動にも柔軟に対応します。