知財活用のイノベーションで差別化を

【国立研究開発法人情報通信研究機構】保護層付き電波散乱シートの改良

耐久性と指向性を両立した革新的電波散乱シート

特定の周波数帯の電磁波を効率的に散乱し、優れた耐久性を持つ電波散乱シート。保護層の最適な設計により、散乱特性と指向性拡散度を大幅に向上させ、幅広い応用に対応します。

特許内容の解説

本発明は、誘電体基板上に特定の金属パターンを形成した電波散乱面を持つ電波散乱シートに関するものです。この電波散乱シートは、特定の周波数帯の電磁波を受けると複数の方向に電磁波を散乱させる特性を持ちます。

さらに、この電波散乱シートには、電波散乱面を被覆し金属パターンを保護する保護層が含まれています。この保護層は、外表面が不透明であり、以下の特性を持つように設計されています:

  1. 厚さ:0.25mmから2.0mmの範囲
  2. 比誘電率:2.0から3.0の範囲

これにより、電波散乱シート単体での散乱特性よりも指向性拡散度が向上します。

特許請求の範囲に記載された具体的な材料例としては、以下が挙げられます:

  • 厚さ0.25mmから2.0mmで比誘電率2.0の紙
  • 厚さ0.25mmから1.0mmで比誘電率3.0のポリ塩化ビニル(PVC)
  • 厚さ0.5mmから1.5mmで比誘電率2.5のエポキシ樹脂

これらの材料を使用することで、電波散乱シート単体での散乱特性よりも指向性拡散度が10%以上向上します。また、保護層は接着層を備えており、電波散乱面に対してしっかりと貼り付けられます。

この技術は、電波の指向性と散乱特性を高度に制御しつつ、耐久性を向上させることが可能であり、通信機器やセンサーネットワーク、無線環境の最適化など幅広い応用が期待されます。

 

  • 権利概要
出願番号特願2023-110788
出願日2023/07/05
発明の名称保護層付き電波散乱シート
出願人/権利者国立研究開発法人情報通信研究機構
住所
公開番号特許第7418883

特許取得国:

  • サブスク
  • 譲渡
  • ライセンス

#弁理士コメント

この特許は、電波散乱シートの散乱特性と指向性拡散度を向上させるための優れた技術を提供しています。特定の材料と設計により、耐久性と性能を両立しており、様々な産業分野での実用化が期待されます。

準備中です